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2021年02月06日更新

デジタル時計の電池交換方法

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デジタル時計の電池交換の手順

  1. デジタル時計とは
  2. 電池交換に必要な工具
  3. 裏ブタを開ける
  4. 電池を外す
  5. 電池を入れる
  6. 必須!!リセット作業
  7. ふたを閉める
  8. メリットとデメリット

デジタル時計とは

デジタル時計とは、簡単に言うと機械式時計やクォーツ式時計などの機械的な構造と違って電子的な構造をした時計です。

電子的とは、時間や日を針などではなく液晶やLEDで表示するしくみのようなものです。

正確な時刻を表すという事においては、前者の機械的な構造の時計よりも優れています。

このページではデジタル時計の電池交換方法を画像付きで解説していきます。

※故障の恐れあり!!完全自己責任で行ってください!!

下記の時計は自分で電池交換をせず、時計店にご依頼されるのが賢明です

  • 電波・ソーラータイプ
  • 万が一防水性能が落ちると困るもの
  • プロトレックなど特殊機能が付いたもの

アナログ時計に関しては『時計の電池交換方法』をご覧ください。

電池交換に必要な工具

電池交換には専門工具が必要な場合が多いです。必要な工具と値段を解説します。

工具に関しては中級クラス以上の物をおすすめしています。

ピンセットの写真 ピンセット

時計の電池を外したり入れたりするときに使う工具です

1000円~

精密ドライバーの写真 精密ドライバー

裏ぶたがネジタイプの場合や、リード板がある時などに使用します。

2000円~

チリ吹きの写真 チリ吹き

時計の内部にたまった細かいホコリなどを吹き飛ばす工具です。

800円~

シリコングリスの写真 シリコングリス

パッキンのメンテナンスに使います。

500円~

塗布器の写真 塗布器

パッキンのメンテナンスに使います。

1000円~

綿棒の写真

綿棒

汚れを取るのに使用します。

100円~

電池の写真

電池

時計に入れる電池です。時計用電池の種類をご参考ください。

500円~

自分でデジタル時計の電池交換をする場合にかかる費用

5900円~

時計店に依頼した場合の料金相場

1500円~

電池を交換する時計が1~3個程であれば、時計店に依頼した方がお得かもしれません。

裏ブタを開ける

デジタル時計の多くは裏ブタをネジで止めています。

この項目では、精密ドライバーを正しく使用して裏ブタを外す方法を解説します。

裏ブタの開け方

ここで使用する工具

  • 精密ドライバーの写真

    精密ドライバー

バンドを外す

精密ドライバー選びの参考写真

電池交換をしやすくするために、まずバンドのクラスプを外しましょう。ピンセット等でバネ棒の頭を押しながら外しましょう。

ドライバーを選ぶ

精密ドライバー選びの参考写真

デジタル、アナログ共通して言えることですが、ネジを回す際にドライバー選びを誤るとネジ山崩れの原因となります。

ドライバーの先端が大きすぎたり、小さすぎたりすると回すときに空回りしてしまいネジ山を傷付けてしまいます。

コツは、ネジの頭の直系とドライバーの直系がほぼ同じくらいの物を選ぶといいでしょう。。

ネジをまわしてみましょう

デジタル時計の裏ブタネジを回している写真

ネジを回すときは下方向に力を加えながら回すのが基本ですが、デジタル時計の場合は注意が必要です。なぜなら、ネジはステンレスでもケース(時計本体)の方はプラスチックなど樹脂の場合が多いからです。

つまり、ネジを回す際にあまりにも下方向に力を加えながら回すと、ケース側のネジ山を崩してします恐れがあるのです。ケース側のネジ山が崩れると、今度はネジを閉めることが出来なくなりますのでご注意ください。

ネジが固くて外せない時は、ネジ山を崩して取り返しがつかなくなる前に最寄りのおすすめ時計店に相談しましょう!!

裏ブタを外す

裏ブタの隙間にピンセットを挿入している写真

ネジを全て外すと裏ブタを外すことが出来ます。画像のようにピンセットを隙間に挿入し裏ブタを持ち上げる形で外して下さい。

裏ブタを開ける際に、ピンセットを奥に挿しすぎないようにしましょう。機械やパッキンを傷めてしまう事があります。

電池を外す

裏ブタを開けた状態です。画像のように、ムーブメント(機械)をゴム製のカバーが覆っています。

デジタル時計の裏ブタを開けてムーブメントカバーが見えている画像

ゴムのカバーをどかすと、ムーブメントが見えます。

デジタル時計のムーブメントカバーを外して機械が見えている画像

なにやら、文字が書かれたシールが貼ってありますね。このシールの下に電池があるわけです。ですが、シールは金属製のカバーの上に貼ってある状態です。シールを剥がさずに金属製のカバーを外しましょう。電池を交換するには、この電池カバーを外す必要があります。

デジタル時計のスプリング

画像のスプリングを失くすと、音が鳴らなくなるので注意

ここで使用する工具

  • ピンセットの写真

    ピンセット

電池カバーを外す

電池のカバーの隙間にピンセットを差し込んだ写真 ピンセットを使用して電池カバーを外す カバーが開いた写真

画像の隙間にピンセットまたは、精密マイナスドライバーを差し込みます。プラスチックの爪からフックを外すとカバーが持ち上がり電池を取り出せるようになります。

電池を取り外す

リチウム電池を取り外している写真

ピンセットを電池の横に押し当てながら上に持ち上げるイメージで電池を外します。

電池を入れる

デジタル時計のほとんどがリチウム電池と呼ばれる電池が入っています。リチウム電池は小型ながら長寿命のためデジタル時計によく使用されます。

電池は何を入れればいいのか?

外した電池の拡大写真

電池の表面に『927W』『CR2032』『CR1620』などなどと似たような数字の刻印があるはずです。刻印されている数字と同じ種類の電池を用意しましょう。

詳しくは『時計用電池の種類』をご覧になることをおすすめします。

新しい電池を入れましょう

ここで使用する工具

  • ピンセットの写真

    ピンセット

電池は必ず横を持ちましょう

電池の正しい持ち方の写真 電池の誤った持ち方の写真

電池の表と裏はそれぞれ+極と-極になっており、この二カ所をピンセットでつまんで通電させてしまうとショートして電池がダメになってしまいます。電池を掴むときは必ず横を掴みましょう。

※新しい電池をショートさせないように!!

電池の入れ方

電池の横を接触板に押し当てながら垂直方向下向きに力を加え電池を押し込みます。

新しいリチウム電池を入れている様子

電池を素手で触らないようにしてください。

電池カバーを閉めましょう

電池カバーのポケットが機械側の爪に引っかかるように押し込みましょう。

電池カバーを閉めたら次はパッキンのグリスアップです!!

パッキンにグリスを付けましょう。

ゴム製の防水パッキンは経年劣化することにより、ひび割れ等を起こして防水性は低下します。劣化の進行を遅らせるためにも電池交換の際には必ずパッキンにシリコングリスを塗りましょう。

ここで使用する工具

  • シリコングリスの写真

    シリコングリス

  • 塗布器の写真

    塗布器

もしパッキンが見当たらない時は、裏ブタにへばりついている事もありますのでご確認ください。

パッキンを外す

パッキンを外している写真

ピンセットの先端を使ってパッキンを取り外します。

パッキンを塗布器に入れる

パッキンを塗布器に入れた写真

塗布器を左右に5回転程させてグリスアップを行います。

グリスアップをしている写真

塗布器には事前にシリコングリスを適量入れて回転させ、スポンジによくグリスをなじませておきましょう。

必須!!リセット作業

電池が入って液晶が動き出しても安心してはいけません!!デジタル時計の場合、電池交換後に「リセット作業」をしないと正常に動作しなくなります。

リセット作業とは?

リセット作業とは、AC回路を指定の方法でショートさせ機械を再起動させる事です。電池を入れても液晶が付かない場合は、リセット作業をする事で液晶が表示されるようになります。

ちなみに、ACとはAll Clear(オールクリアー)の略です。

リセット作業の方法

ここで使用する工具

  • ピンセットの写真

    ピンセット

  • ピン外しの写真

    ピン外し

リセット作業には主に2つのやり方があります。AC機械の(-)と書かれた箇所を接触させる方法と、もう一つはACバッテリーの+側を接触させる方法です。

シールに書かれた指示に従って、どちらかの方法でリセット作業をする事になります。

acとマイナスを接触させる方法

シールが無い場合は機械を見て下さい。機械に(-)と書かれた箇所があれば前者の方法、(-)の記載がなければ後者の方法を選択して下さい。

ACと機械の(-)と書かれた箇所を接触させる方法

上記のような表記がある場合は"リセット"と呼ばれる作業が必要です。この作業をしないと正常に機能しなくなることがあります。

ピンセットやドライバーなどの電気を通す素材の工具を使い、写真のようにACと指定個所を2秒間ほど接触させればokです。

acとマイナスを接触させる方法

指定個所とは、電池の表面(マイナス端子)であったり、ムーブメント(機械)のマイナス記号が書いてある箇所です。

ACとバッテリーの+側を接触させる方法

上記のような表記がある場合は"リセット"と呼ばれる作業が必要です。この作業をしないとクロノグラフが正常に機能しなくなることがあります。

ピンセットやドライバーなどの電気を通す素材の工具を使い写真のようにACと指定個所を2秒間ほど接触させればokです。

acとバッテリーのプラスを接触させる方法

電池のプラス側とACをつなげます!

ふたを閉める

ふたを閉める前に、パッキンを戻し忘れてないか、スプリングが外れていないか、リセット作業を行ったかを確認してください。

裏ぶたの閉め方

ここで使用する工具

  • 精密ドライバーの写真

    精密ドライバー

裏ブタはしっかり閉めましょう

デジタル時計の裏ぶたを閉めている

開けた時とは逆の手順で今度は裏ブタを閉めます。注意点としては閉める時にパッキンを挟み込まないようにすることです。パッキンがしっかりと溝に収まっていることを確認してから裏ブタを閉めましょう。

ネジ閉めが緩いと隙間が生じ、水入りの原因となります。コツは、ネジを閉めていき回らなくなった時点で更にギューっと1秒間程回すくらいがいいです。あまり強く閉めすぎでも受け側のネジ山を崩す可能性がありますのでご注意ください。

メリットとデメリット

デジタル時計の電池交換を自分で行うメリット・デメリットをまとめます。

メリット

  • デジタル時計をたくさんお持ちの方は費用面でお得になる。
  • DIYが好きな人にとっては楽しい。

デメリット

  • 時計の本数が少なく、工具代・失敗した時のリスクを考慮すると時計店に依頼した方がお得。
  • 時計を壊す可能性が大きい
  • スプリング等の細かい部品を紛失させてしまう可能性がある。

まとめ

デジタル時計は裏ブタがネジ式のため必要な工具数も少なく初めてでも取り組みやすいのが特徴です。ネジ山崩し、スプリングの紛失、リセット作業、パッキンのメンテナンスに注意できるのであれば自分で行うのもいいかと思います。

ただ、やはり慣れない方が電池交換をすると、水が入ってしまったり、音が鳴らなくなってしまったり等トラブルが多いのも事実です。最新の注意を払って電池交換をしましょう。不安であれば、やはり時計店に依頼するのが賢明です。

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